ダイヤフラム・ゴム製品の開発事例

Case Study

開発事例

事例① 水道減圧弁用ダイヤフラム(機能性向上)

課題・背景

水道設備で使用される減圧弁は、安定した水圧を保つために重要な部品。しかし、実際の使用環境ではメーカー想定以上の高塩素濃度やウォーターハンマー(急激な圧力変動)が発生し、他社製品の従来のダイヤフラムでは劣化が早く、基布切れによる水漏れが市場で頻発していました。

弊社の支援(技術、機能)

● 材料改善:耐塩素性に優れたゴム材を選定し、改善した。

● 基布強化:複数の基布材の耐圧性をテストし、有効な基布材を選定、同じ厚さで耐圧性を向上した。

● 50年間蓄積されたノウハウ:材料配合、基布選定、試作、量産の幅広いノウハウを駆使し、求められた仕様に対応。

得られた成果

製品単価は上昇しましたが、機能性の向上が評価されスムーズに採用。弊社の課題解決力・対応スピードに高い信頼を寄せていただきました。

水道減圧弁用ダイヤフラム(機能性向上の事例)

事例② ガス流量調整用バルブ(新規開発)​

課題・背景

大手メーカーが進める「カセットガスを燃料に発電する」新構想。非常用電源やアウトドア用途を想定したこのプロジェクトにおいて、ガス流量を精密に制御するゴム製バルブの開発が必要でした。

弊社の支援(技術、機能)

当社がこれまで蓄積してきた、配合設計、材料特性試験を含む一貫生産のノウハウおよび知見を活かし、顧客企業と協力し、試作→評価→改良を繰り返すことで、開発から生産まで推進。

 ● ガス耐性のある材料選定/評価、外部試験
 ● 開発内容を考慮した形状提案
 ● 開発期間短縮

得られた成果

製品化された製品は、コストと安定性が評価され、さまざまな用途の最終製品に搭載されることになりました。弊社はゼロからの開発力と柔軟な対応力を証明しました。

ガス流量調整用バルブ(新規開発の例)

事例③ 低温域対応のダイヤフラム(性能向上)

課題・背景

-40℃という過酷な環境下で使用される小型エンジン用ダイヤフラム。要求仕様は「厚さ0.3mm」という極薄ゴムシート。材質選定に加えて、この薄さで均一な品質の製品を量産する技術も必要とされていました。

弊社の支援(技術、機能)
● 独自配合の低温性FKMを採用
● 低温性FKMを0.2mmまで薄くシート化
 ⇒ ゴム薄膜化のショウエーの職人技・ノウハウを活用
得られた成果

量産化に成功し、低温対応製品の安定供給を実現。
今後も航空・宇宙・寒冷地機器など、特殊用途への展開が可能になりました。

低温域対応のダイヤフラム(性能向上の事例)

事例④ ガス機器用ダイヤフラム(品質保証体制構築)

課題・背景

ガス機器で使用されるダイヤフラムの新規開発案件を受注。
試作から開発をはじめ、大きな問題なく量産化に移行したものの、大量生産におけるリスクとして検査漏れまたは目視では発見出来ない微細な穴の問題が顕在化した。ガス漏れにつながり致命的な不具合となるため、追加の検査工程が必要となった。

弊社の支援(技術、機能)

● リークテスト導入:全数リークテストを実施することに決定。簡易治具を製作して試験圧力・治具形状などを試行錯誤。お客様との協議・確認を進めながら、仕様満足となる量産仕様のリークテスタ―を完成させて導入した。

得られた成果

外観検査では到底発見出来ない極微小な穴も100%発見可能となり、製品品質・性能保証が高いレベルで可能となった。
顧客満足度も向上し、後の生産拠点のインドへの移管時にも同様にリークテスト100%実施を約束し、インドで製造~テストしたサンプルでの評価も問題なし ⇒ 海外生産承認となった。

ガス機器用ダイヤフラム(品質保証体制構築の事例)

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